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のべつまくなし

自称本の虫。INTP型。

読書の指針2_体系知

たとえば、物理学について知見を広げたいとする。

知識について、大切な原理がひとつある。

体系化されていない知識は役に立たない。体系に組み込まれていない知識は脳を上滑りする。物事を考える道具として使えない。

これは脳科学的にもそうだし、そもそも自分の気持として、「この概念は何故あるのか?」「なぜ物理学はその概念を生み出したのか?」「この概念は根本的になんなんだ?」という根源的な部分での問いをあらかじめ解消しておくのは、精神衛生上好ましいばかりか、その学問への没頭や洞察を先々おおいに助けてくれるだろう。

 

 

さて、その原理に基づいて、まず、自分なりに物理学の概念の樹をつくる。こんなやつ。

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マインドマップ - Wikipedia

マインドマップというやつ。

これはなかなか大変な作業だ。自分のいままでの見識を全力で引きずり出す。相互の関連性を考えながら概念を配置することは、いやでも体系的認識を必要としてくる。

そして、脳みそを総動員して作った概念の樹と、「正解」らしきものとを比較して、自分の知識の深浅や偏りを特定する。

いま物理学の例だったから、たとえばこんなページと、自作の概念の樹を比較してみる。

学者でもない限り、自分の圧倒的な視野の狭さ、学びの浅さに落胆することになるだろう。

しかしそれでいい。学びは徹底的に無知の知から始めるのが一番いい。まず思い上がりの芽を摘む。そうすることで、学びの過程で得た栄養分は全て健全な知能の成長に回されるようにできる。

この方法にはもうひとつ利点があって、当該分野の体系の概略を印象的に脳みそにインプットできる点だ。

この新・マインドマップを携えて読書をすると、それはもう、ぜんぜん違う。まったく違うのだ。読書という体験が根本から覆される。

くれぐれも、「正解」を先に見てはならない。自分の無知さを骨の髄まで痛感しておくことが、質の高い読書体験の必要条件だ。