一般的に有効といわれるがわたしには効かなかった うつ療法と本当に有効な療法

はじめに

筆者がいう"有効な療法"とは、「ひとりで、うつっぽいままうつっぽさを治す」ための方法のことです。いつどこでうつっぽくなっても、誰にも頼らず、機械的に、自在にうつから復帰できる方法を見つけないことには、本当にうつを克服したことにならないと思ってのことです。

そのような療法があるのかどうかわからないまま様々な知識に触れ、自分なりに答えが出ましたので記事にしました。アスペルガー、自己愛性人格障害、そしてそれらに伴う うつにお悩みのあなたに読んでいただきたいです。もちろん、私個人にたまたま有効だっただけという可能性も否めませんが。 

私には効かなかったうつ療法

運動

ここでは私の具体的な運動習慣を例として紹介します。うつっぽくなる半年前から、私は習慣的に早朝にランニングをしていまして、うつっぽくなってからも唯一継続した習慣でした。習慣を習慣と感じない程度には運動が好きですし、なにより、早朝の街がとても好きでした。

  • 2~3日に一度
  • 4:00~5:00頃に
  • 5~10km
  • 30~50分走る

もともと代謝がよいので、走り終わる頃にはTシャツがびしょびしょになるくらい汗だくになりました。

また、筋トレも習慣的に行っています。メニューは

  • 腕立て伏せ*50
  • スクワット*30
  • 体感筋トレーニング5種*2分
  • これを朝夕

筋トレとしてはちょっとしたものですが、いろいろな書籍やサイトで提言されている"うつを軽減するための運動量"はクリアしていました。

確かに運動は、した直後の爽快感は何物にも変えがたく、自分の体が生理的に健全な状態に近いことを実感できるのですが、私についてはその気持の良さがほんの1時間ほどですっかりなくなってしまうのです。

「うつには運動が良い」という認識のもとでする運動には、元来の爽やかさがありません。運動を義務的にこなすことの後ろめたさ、後味の悪さが効果を帳消しにしてしまうのでしょうか。なんにせよ、運動は私のうつっぽさの根本的な除去には寄与しませんでした。

太陽光を浴び、生活リズムをリセットする

試しに一週間、毎朝10分ほど自宅周辺を散歩するとともに、これでもかというくらい朝陽をガン見してみましたが、昼夜逆転は全く治らなかった。遺恨の極みです。なぜなら、各所で太陽光こそ最高のうつ薬だみたいなことがささやかれていたからです。加えて、寝起きの散歩はなぜか異様な疲労感を伴い、どうしようもない徒労感のもと一日を過ごすはめになりました。

根っからの夜行性の私はこの「体内リズムのリセット」というのがどうしても実感できず、一番有効と言われている太陽光をもってしてもそれは叶いませんでした。以来ずっと、一日に20分は太陽光を浴びることを意識してはいますが、目に見えたメリットを感じたことは一切ありません。相変わらず日中はだるくて眠いままで、目覚めの良い朝は数カ月に一度。おそらく太陽光を浴びることは、健全な心身であるための必要条件であって十分条件ではない。

誰かに話を聞いてもらう、愚痴をぶちまける

私については、話を聞いてもらうことの心地よさ・安心感よりも、独りよがりで偏屈な価値観を一方的に露見させることの不快感のほうがどうしても上回ってしまうのです。

こういう事情があるから、例えば誰かにお酒の席を設けてもらって、「日頃の鬱憤を全部吐き出してよ」などとこれ以上ないお膳立てをしてもらっても、どこか冷めた自分がその場面への没頭を許してくれない。確かに一瞬、様々な問題意識や不安感は消え去り前向きにはなれるのですが、寝て起きたら元の木阿弥。イタチごっこでした。根本的な問題解決からの一時的な逃避でしかないように感じてしまいます。

これについては、この方法を全うしていないという見方もありますが。もしかしたら、このような方法を勧める人は、「毎日」誰かに話をきいてもらえば効果があるよと言っているのでしょうか。そんな事ができたらうつにならないよなぁ。

その日あったいいことを3つ書き出す

自分の生活の質の低さを目の当たりにさせられ逆効果。完璧主義が根強い以上は取り組むべきではないと感じました。第一、ものごとの解釈の仕方がおかしい人に対して、はなからその解釈の仕方をどうこうしようというのは、なんだかなぁと思うのです。

認知心理学的療法で一番最初に試した方法がこれです。認知心理学は合わない人には本当に合わない。多分、自己愛が弱い人には一定の効果はありますが、自己愛性人格障害と併発すると話は別です。たとえ社会不適合者であろうと、うつを招こうと、自分の歪んだ解釈の仕方を心の底では肯定してしまっているからです。つまり、解釈の仕方は変えないままでうつっぽさだけを取り除くしかありません。

とにかく外に出る

これも方法そのものがだめというより、そもそも方法それ自体を全うするのが難しい。うつ傾向のある人は、健康な頃から性格的(遺伝的)に外出しにくいからうつになっているのであって、健康な心身でできなかったことが果たして病人になってからできるでしょうか。下手に外出をみずからに強要して習慣化に失敗したらそれこそ最悪です。無能感に拍車が掛かるからです。

継続して取り組むことが困難で、再現性がない。誰の支えもなく習慣化できる方法は他にあるのに、わざわざこれを「これだけはやれ」みたいに、さも絶大な効果があるみたいに押し付けることはありません。我々にとって、外の世界で感じるストレスはなによりも避けたいものなのですから。

薬物療法

これは捉え方やうつの進行度にもよりあくまで筆者の意見ですが、薬を止めたらまたうつになるというのは話になりません(こういう精神性がうつを招いている一面は否定できませんが)。

有効だったうつ療法

前置きが長くなりましたが、今度は私が有効だと感じた方法についてお話していきます。

私と同じように うつっぽさ、やる気のなさに悩むあなたにぜひ伝えたい事があります。人間関係や自分の人生の質といった"程度のこと"では、私達の身体や精神は不調にはなりません。それらは直接的な要因ではなく間接的な要因です。直接的な要因が他にあるのです。

姿勢を正す=正しい姿勢というものを知る

正しい姿勢とはなんでしょうか。それは余計な力を必要としない骨や筋肉の配置です。

人間には五感では説明の付かない、筋感覚という感覚が備わっています。これは簡単に言うと体の部位の位置や動きを把握する感覚のことで、「つむじの上10cmでチョキをつくって」といわれて大半の人が5cmとずれずチョキを作れるのは、この筋感覚が働くからです。他には、頭より低い障害物をくぐる時に頭をぶつけないのも、目をつぶってもゆっくりなら階段を登れるのも、すれ違う人の肩に自分の肩がぶつからないよう避けられるのも、すべてこの筋感覚のおかげです。

この筋感覚は、普通に生きているだけではそれほど目覚めませんが、意識して目覚めさせることで、体の各部位の位置関係をかなり細かく調整することが可能になります。すると何が良いのかというと、自分が今どのような姿勢で立っているか、座っているか、本を読んでいるか、鏡を見ずとも手に取るようにわかるようになります。すると、良い姿勢を容易く保てるようになります。

ちなみに、あなたは姿勢の悪さがどんな風にうつに繋がるかを知っていますか。

  1. 姿勢が悪いと、姿勢を保つために余計な筋肉が働く
  2. 余計に働いた筋肉は緊張し、固くなる
  3. 筋肉の内部を走る毛細血管が締め付けられる
  4. 血流が悪くなる
  5. 血流が悪くなると、栄養は行き渡らず、老廃物は体に留まる
  6. やる気が無くなる、活動が億劫になるなどの症状が出始める

筋感覚を目覚めさせるためには、姿勢に関する解剖学的な事実を学ぶのが手っ取り早いです。『ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』(トーマス・マーク/春秋社)という本がそのあたり詳しく書いています(ピアニスト、とありますが前半が身体の解剖学的説明に割かれていまして、これがとてもわかりやすい)。

このサイトも参考になります。

これだけでいいの?!猫背をラクラク矯正する為の3つのコツ

動作を支える骨と筋肉、関節|身体のしくみとはたらき―楽しく学ぶ解剖生理|看護roo![カンゴルー]

哲学(特に実存主義)について学ぶ

哲学は、程々にしておけば、とてつもない癒やしを与えてくれる学問です。哲学の存在を知ってから世界の見え方が変わり始めて、人生が好転するという可能性は高いです。中でも実存主義の哲学者の書籍は、自己愛性人格障害者が前向きになるにあたり格好の読み物です。それを悪化と呼ぶか寛解と呼ぶかはさておき、ひとまず孤独は癒えます。

以下、おすすめの書籍です。

  • 原田まりる『私の体を鞭打つ言葉』
  • ラッセル『幸福論』
  • アラン『幸福論』
  • ショーペンハウアー『幸福について』
  • ショーペンハウアー『存在と苦悩』
  • ショーペンハウアー『自殺について』
  • 中島義道『孤独について 生きるのが困難な人々へ』
  • 高本茂『中島みゆきの世界』

昼夜逆転だけを最優先で治す

あなたも薄々感づいていると思います。昼夜逆転こそ諸悪の根源であることに。夜の心地よさをまずは捨ててみませんか。

ここでは細かいことには触れず、効果的に昼夜逆転を治す方法を3つだけあげます。

  • (徹夜明けでいいので)朝、42℃程度の熱いお風呂に入る(又は熱いシャワーを浴びる)
  • 10時頃に誰かと外で会う約束を取り付ける/10時頃に楽しみな予定を設定する
  • 朝を大好きな趣味の時間とする

まずは一つ選びやってみてください。別に今までと違った素晴らしい昼を過ごす必要はありません。ただ、朝の時間の充実にだけ専念します。それができたら次のステップとして、深夜にやっていたことを昼間やるだけ。行動自体は全く同じで良いです。すると様々なことに気づくと思います。そこから何もかもは始まるのです。

セロトニンシステムについて熟知する

こちらの記事にて詳しく取り上げています。

commu-zatsu.hatenablog.com